以前ネットオークションで手に入れたジャンクのFLL200x2パワーアンプ基板を利用して、ハイパワー アンプの製作実験をしてみました。 この基板は謳い文句ではin10WでOut40Wとのことでしたが、データシート上ではFLL200はin1W程度で 出力が飽和するようなので、アンテナ直下に設置し手元のトランスバータでドライブすることを想定 して初段にFLL351の中押しを設けました。 回路は以前製作した2400MHzのパワーアンプと同様、スタブとギガトリマでのLC整合です。調整はまず 初段を単体で最大出力になるように調整します。経験上FLL系のFETは入力50ΩラインのDCカット(結合) コンデンサの直後にスタブを入れると良好な入力SWRが得られパワーが出るようです。ゲートバイアス については大体-1.2〜-1.5Vの範囲で大丈夫です。 初段の調整が済んだ後、FLL200x2の基板を取り付けて最終調整をします。調整はそれぞれのFETにつ いているトリマをやはり入力側から調整し、後に出力側を調整して最大出力になるようにします。 トリマの調整は結構クリチカルで発振しやすいので要注意です。 ゲートバイアスについては何だか分からない回路がはさまっているのですが、この回路の給電点に -3.8Vを加えてあります。これでFETのゲートには大体-1.1〜-1.2Vがかかるようなので、とりあえず はこれでよしとしました。 当局には大した測定器がないのであくまで目安ですが、入出力特性は大体以下のような感じになり ました。機会があれば正確な値を測定してみたいと思います。 なお、10A程度の電流が流れますので相当な発熱があります。よって冷却は十分にしてやる必要があ ります。 当局のセットではファンによる強制空冷をかけてみました。アルミシャーシを取り付け金具兼ダクト とし、この中に本体を収め裏側にファンを取り付けて表側から吸気、裏側に排気するように してみました。 ちなみにこのアンプを地上波通信に使用することはできません。技術的な興味だけですね。でも調整 中にダミーがゴォ〜ッって熱くなるのは迫力あります。 | ||||||||||||||||||||
入出力特性(@1295MHz) | ||||||||||||||||||||
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