ミリコム製FM-ATV変調基板ユニット使用部品の解析

ミリコムのFM-ATV変調基板(MM-03U)は便利なんですが、5000円という値段がちょっと....
結局当局も一個購入はしたんですが、現物を見てびっくり。なんとまぁ簡単な回路なこと。
回路図もついてくるんですが、問題はカスタムICと書いてある部分。現物でもICの型番はサンダーで
削り取られています。ムムム。
でも....この程度の回路にカスタムICが使われる訳がない!!と思い、いろいろと調べた結果、恐らく
これであろうというICの型番が判明しました。モノは三洋のLA7054です。
データシートとミリコムの回路図を見比べるとあ〜らまぁ基本的な部分はほとんどそのまんま。
しかし....このIC自体、いにしえの石らしく手に入れるのは容易ではなさそう。手に入れる手間考え
たら5000円出して買ったほうがマシかも.....
でも、悔しいので同等の石で手に入るものを探したところ....ありました。同じく三洋のLA7058Rと
いうヤツが。ニッシンパーツショップで一個250円ナリ。
これでミリコムの回路図と同じものを組めば多分500円位で同じものができます、きっと。
なるほど、カスタムICになるわけだ.....
と、いうわけでチャレンジ精神のある方は大した回路ではないので作ってみては。
でも、回路は全くいっしょになる(つまりコピー)なので、当たり前ですが回路図はここには載せ
られません。作りたければ一個はオリジナルを買うなりして回路図を手に入れましょう。
当局は石も手に入れ、いつでも作れると思った瞬間にめんどっちく(LA7058Rはパッケージがへんち
くりんで基板起こすのがイヤ)なったのでこの企画はこれにて終わりにします。
ちなみに、この解析に根拠はありませんので実験して損害を被っても当局は一切関知しません。

余談:
2003/3/6現在、ミリコムのホームページからこのFM-ATV変調基板はなくなっています。そういえば、
次期バージョンを発売するようなことが書いてあったのでそのせいかもしれません。
今度は"カスタムIC LA7058R"で出てくるのかな。

追記(2003/4/12):
計画倒れとなった10GHz帯ビーコンのFM変調ユニットとしてミリコムの回路図を一部変更してLA7058R
で製作してみました。結果、問題なく動作しました。
ところが出力波形をGiga Stで見てみたのですが、回路に入っている2石のアンプで高調波がバッチリ
発生していることが分かりました。観測波形はコレ。
つまり、ミリコムの変調基板でも高調波が発生しているということで、「簡単にATV送信機が作れます」
な〜んてうたい文句通りに作るとスプリアスを撒き散らすことになるでしょう。
少なくとも出力にはLPF等を入れるべきですね。
LA7054データシート
LA7058Rデータシート


この記事に関しての質問はお受けしません。

戻る